Atermトリビア

名前の由来から通信技術の小ネタまで、
意外と知られていない豆知識を集めました。

Atermに関するトリビア

Atermの名の由来/読み方は?

「Advanced Terminal」をもとにした造語で、「エーターム」と読みます。

Atermの累計出荷台数は?

2024年3月現在で累計出荷台数は4,000万台を突破しました。

初号機はどんな機器だった?

1988年4月に発売したISDNターミナルアダプタ
「Aterm 100」がAtermシリーズの初号機となります。

製品の名称はどう決まるの?

命名則は時折変更があるので一概に言えませんが、現在のホームルータ最上位機種「WX11000T12」を例にすると、「WX」は11ax対応を、続く数字は各周波数帯の規格値を合計して表したもの。さらに「T」はトライバンド、末尾「12」は各ストリーム数の合計を表しています。ちなみに先頭の「W」はかつてAtermのワイヤレスルータで名乗っていたサブブランド名「WARPSTAR」の頭文字をとったもの。

どこで生産してるの?

国内での開発管理とともに海外チップメーカーと連携・部材調達を行い、国内/海外の自社工場で製造しています。また、モバイルルータは設計から製造まで一貫して国内で行っています。

なぜアンテナが飛び出てないの?

ルータはネット生活を支える黒子のようなもの。お気に入りのインテリアやお部屋の雰囲気を邪魔せずすっきり置けるよう、Atermはアンテナ内蔵デザインにこだわって設計しています。高速な通信性能と電波の届きやすさをコンパクトな筐体サイズに収めるのは技術者泣かせの難題ですが、「ワイドレンジアンテナ(PLUS)」をはじめ数々の独自技術によって実現を可能にしています。

業界初となった技術・製品はある?

米粒サイズで360°全方位へ電波を飛ばす[μSRアンテナ]、人口衛星にも採用された電磁ノイズを抑制する「μEBG構造」などNECの革新的な技術をAtermに採用。初採用となった製品(WG1800HP)は、アジア最大級のネットワーク・コンピューティングイベント「Interop Tokyo 2013」においてBest of Show Awardモバイル&ワイヤレス部門グランプリを受賞し、その先進性に大きな評価をいただきました。 また、各カテゴリーで初投入した製品が国内メーカ業界で多くのインパクトを残しています。例)5Gモバイルルータで最小※1、Wi-Fi 6の実効速度が業界最速※2等。

  • ※1 モバイルブロードバンド(5G)対応メーカーブランド機において。2022年12月19日株式会社MM総研調べ。USBスティックタイプやPCカードタイプを除く。
  • ※2 2019年12月1日現在。日本国内メーカーの家庭用Wi-Fiホームルータにおける各社公開値での比較において。

昔と比べ通信速度はどう進化した?

例えば10年前の2013年はWi-Fi 5(11ac)が登場し、規格値が「ついにギガを超えた!」と騒がれた年。当時の最上位機種(WG1800HP)の規格値は1300Mbps(11ac/5GHz帯)でしたが、2023年5月現在の最上位機種(WX11000T12)は規格値4804Mbps(11ax/6GHz帯)。この10年間でおよそ3.7倍も高速化を遂げています。

ルータ以外の製品もあるの?

「Atermと言えばWi-Fiルータ」という印象があるかと思いますが、Wi-Fi中継機、USB子機、ISDNターミナルアダプタもラインナップしています。過去にはネットワークカメラ、カード子機、モデムなども提供していました。

Atermのアプリはあるの?

見えて安心ネット」「こども安心ネットタイマー」「クイック設定Web」といった機能に素早くアクセスできる『Aterm スマートリモコン』をはじめ、Wi-Fiセキュリティ状況を可視化する『トレンドマイクロホームネットワークセキュリティ™』、外出先からWi-Fi環境のメンテナンスが行える『Aterm ホームネットワークリンク』などのアプリを提供しています。

最初の設定方法を教えて

最近発売された機種では商品に添付されているQRコード(シール)を手持ちのiOSやAndroidに標準搭載されているカメラアプリで読み取ることで、Wi-Fi設定を簡単に行うことが可能です。より詳細な設定をしたい場合には、専用アプリ『Aterm スマートリモコン』から「クイック設定Web」にアクセスして行う方法がおすすめです。

子どもに使わせても大丈夫?

お子さまの“ネット接続時間”の問題回避には、ご家庭でのルール作りが大切です。Atermには端末ごとに曜日や時間帯を指定してWi-Fiルータへの接続可否をスケジュール設定できる【こども安心ネットタイマー】を搭載。ご家庭で決めたルールに合わせて設定することで、お子さまの“ネット接続時間”をコントロールすることが可能です。【こども安心ネットタイマー】は安心してご利用いただける機能として日本PTA全国協議会から推薦をいただいています。

ルータ全般に関するトリビア

そもそもルータって何?

パソコンやスマートフォンなど複数の端末をインターネットに接続するための装置のこと。「WAN」と「LAN」という異なるネットワークを相互接続する交換機のような役割をします。

モデム、ONUとどう違うの?

「モデム」は、ADSLなどの電話回線(アナログ回線)を使ってインターネット接続する場合に必要となる装置。端末からのデジタル信号をアナログ信号で通信できるように変換するのが役割です。
ご使用の回線が光回線の場合には、モデムが要らない代わりに「光回線終端装置(ONU)」が必要となります。データ信号を変換するのが「モデム」「ONU」、複数の端末をつなぐのが「ルータ」と覚えましょう。

ルータの寿命はあるの?

一概にどのくらいとは言えませんが、ルータにも寿命があります。注意したいのは「メーカサポートの期限」や「セキュリティ規格」「Wi-Fi規格」が古くなっていないか。サポート期間が終了していると最新ファームウェアの配布もなく、古い「セキュリティ規格」は常に巧妙化する脅威に晒されるリスクがあります。「Wi-Fi規格」が古い場合には、お使いの端末が最新のWi-Fi規格に対応していても、ルータ側の古い規格でしか接続できないため恩恵を受けることができません。これらに当てはまる場合には買い替えをご検討ください。

ルータの買い替えタイミングは?

当社が行ったユーザ調査によると「5年未満で買い替える」というデータがあります。故障しなければもちろんお使いいただけますが、ネット回線の高速化、新たなWi-Fi規格のリリースなどのタイミングで買い替えていただくのが最新技術の恩恵を受けられておすすめです。

ファームウェアって何?

機器を動かすために内蔵されている制御のためのソフトウェア。 パソコンのOSのようなものです。最新のファームウェアに更新することで、Wi-Fiルータの不具合や脆弱性が修正されたり新機能が追加されたりします。

Wi-Fi全般に関するトリビア

Wi-Fiと「無線LAN」は違うもの?

機能的には同じもの。 Wi-Fi(ワイファイ)は無線LANに関する登録商標で、Wi-Fi Allianceという団体によって定められた 規格に則り認証を受けた製品だけがWi-Fiという名称を名乗ることができます。

Wi-Fiはいつ誕生したの?

Wi-Fiという名称が誕生したのは1999年。無線LANが商品化された当初は、ラインナップの異なる製品間では相互接続は保証されていなかったため、相互運用性の試験・認証を行うことを目的にWi-Fi Allianceが設立されたのが起源となります。

6GHzや5GHzってどういう意味?

Wi-Fi接続に使う周波数帯のこと。それぞれに遮蔽物への強さ/弱さ、高速/低速、屋外での使用可否といった特徴があります。

Wi-Fiと「Bluetooth」はどう違う?

どちらも無線通信の国際標準規格ですが、Wi-Fiが広範囲かつ複数の機器をつなぐための技術であるのに対して、Bluetoothは近距離のデバイスを1対1でつなぐことを主とした無線通信技術です。イヤホン、スピーカ、マウスなどの通信に活用されています。

Wi-Fiと「テザリング」はどう違う?

テザリングは、スマートフォンの通信回線を使用してPCやタブレットなどをインターネット接続できる機能です。これに対して「Wi-Fi」とは、国際標準規格IEEE802.11を使用していてWi-Fi Allianceという業界団体が認証している無線LANの規格です。例えば家の中でPCやタブレットをWi-Fiホームルータにつなぐことに使用され、それによりルータ経由で固定回線からインターネット接続ができます。

「WAN」と「LAN」って何?

どちらもネットワーク概念で、インターネットなど外部につながるのが「WAN(Wide Area Network)」、オフィスや宅内など内側でつながるネットワークが「LAN(Local Area Network)」。なお、このLANの部分を物理的なケーブルではなく、無線の電波でつなぐのがWi-Fi(無線LAN)の役割となります。

Wi-Fi規格の種類は?

Wi-Fiには最新の11ax(6GHz帯/5GHz帯/2.4GHz帯)・11ad(60GHz帯)・11ac(5GHz帯)・11n(5GHz帯/2.4GHz帯)・11a(5GHz帯)・11g(2.4GHz帯)・11b(2.4GHz帯)などの規格があり、各規格で周波数帯や通信速度が異なります。現在ではルータ(親機)と端末(子機)の両方が同じ規格に対応していないと通信が行えません。

  • * 6GHz帯で通信ができるのは、「11ax」の「Wi-Fi 6E」対応機種となります。

Wi-Fiは家の外からも繋がるの?

Wi-Fiは、電波が届く範囲内であれば家の外からでも接続が可能です。だから、しっかりとセキュリティ設定をすることが大切です。その点、Atermならセキュリティの基本機能はもちろんのこと、どんな端末が接続しているか確認して接続可否を設定できる【見えて安心ネット】という機能も搭載されているので安心です。

  • * Atermは屋外では2.4GHz帯と5GHz帯の(W56)のみ使用可能です。

メッシュ中継って何?

ルータ親機と複数の中継機でメッシュ(網の目)のように繋がりあって1つの大きなネットワークを構築すること。家の中でこれまでルータ親機だけではWi-Fiが届きにくかった場所ごとにメッシュ中継機を設置して、電波をしっかり届けることができます。詳しくはこちらのページをご覧ください。

バックホールって何?

メッシュ中継には、端末とルータをつなぐ通信網とは別に、ルータ同士をつなぐ通信網があります。背後(Back)で運ぶ(Haul)という意味から、このルータ同士をつなぐ通信網を「バックホール(Backhaul)」といいます。詳しくはこちらのページをご覧ください。

IPv6って何?

ネットワーク上で機器を識別するための番号をIPアドレスと呼び、従来の規格である「IPv4」が枯渇(不足)してきたことから開発されたのが「IPv6」です。簡単には枯渇しないよう32ビットのIPv4アドレス長に対して、IPv6アドレス長は128ビットと4倍の長さです(アドレス数ではIPv4の2の96乗倍!)。通信容量が広がり混雑の少ない高速通信が行える「IPv6 IPoE」、IPv4対応の端末でもIPv6ネットワーク経由での通信を可能にする「IPv4 over IPv6」といった機能があります。詳しくはこちらのページをご覧ください。

MACアドレスって何?

原則としてすべてのネットワーク機器に割り当てられている世界で唯一の固有の番号。機器の固有の識別番号で名前の様なものです。
最近は「プライベートアドレス」や「ランダムMACアドレス」といった本来のMACアドレスとは違うMACアドレスを疑似的に作成して通信するOSも増えてきています。接続するルータ毎に名前を偽るのでセキュリティは高くなる反面、同じ機器と判断できなくなるので管理や制御がしにくくなります。そういった場合にはその機能をOFFにして本来のMACアドレスを使用します。

SSIDって何?

「Service Set Identifier」の略で、アクセスポイント(ルータ)を識別するための名前です。Wi-Fiを使って通信を行うときに、どのアクセスポイントを利用するかを指定するために利用します。

モバイルWi-Fiに関するトリビア

「5G」と「5GHz」は別物?

「5G」はFifth Generationの略で、第5世代の移動通信システムを意味します。一方、「5GHz」はWi-Fi接続に使用する周波数帯のうちの一つ。すなわち全くの別物です。

公衆Wi-Fiって何?

外出先や旅行先など公共の場で不特定多数が利用できるWi-Fi(無線LAN)インターネット接続サービスのこと。有料のサービスと無料のサービスがあり、無料のものはフリーWi-Fiとも呼ばれます。外出先で便利に利用できる反面、情報の抜き取りなど不正目的の偽のアクセスポイントも存在するので、アクセスする前に必ず接続先のWi-Fiネットワーク名が正しいか確認するようにしましょう。Wi-Fiネットワーク名が正しくても暗号化なしの場合は危険性があります。VPNを使用したり、データを暗号化するなどして自衛しましょう。

国際ローミングって何?

国内で契約をしている携帯電話やモバイル端末を海外でも利用すること。なお、国際ローミングを利用する場合は事前に、契約中の通信事業者へ国際ローミングの対応可否や利用条件などを確認しておくことが賢明です。

クレードルって何のためにあるの?

モバイルルータに装着することで、インターネット回線のないお宅でも工事不要でホームルータとして使用できます。また、モバイルルータには通常LANポートが付いていないため、有線ケーブルで接続が必要な端末をつなぐことができませんが、LANポートを備えたクレードル利用することで接続が可能になります。クレードルを使えば充電しながら通信も可能です。

5G SA(Stand Alone)って何?

5G通信の本領を引き出すために登場した通信方式。5Gの初期は既存の4G設備を活用した「NSA(Non-Stand Alone)」方式がメインでしたが、5G専用の設備で構成されるのが「5G SA(Stand Alone)」です。5G NSAの高速・大容量な通信に加え、超低遅延・高信頼通信・多端末同時接続といった5Gの価値をフル活用できると期待されています。